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最終戦ストレート負け 悔しさ残るリーグ4位
大東文化大学 23 19 20 = 0
山梨学院大学 25 25 25 = ③
10月19日、2024年度秋季関東学生男子バレーボール大会2部リーグ戦最終戦が本学東松山キャンパス体育館で行われた。
ここまで9勝1敗のリーグ1位で迎えた本学だったが、リーグ首位・入れ替え戦進出権利が懸かった山梨学院大学との一戦に今季リーグ初のストレート負けを喫した。
また、東京学芸大学、亜細亜大学それぞれの試合結果によりリーグ戦4位が確定。昨春以来の入れ替え戦進出は叶わなかった。
前週、亜細亜大学との激戦を制し、勢いそのままに中央学院大学との試合をストレートで勝利した本学男子バレーボール部。
ここまでを9勝1敗とし、同じく9勝1敗の東京学芸大学にセット率で上回る形でのリーグ首位で迎えた最終戦。各校最終戦の結果次第で、本学の順位が1位から4位まで可能性がある大混戦の様相となった。
本学は目標であるリーグ首位および入れ替え戦進出確定に向け、最終戦勝利が絶対条件だったが、主将 中山陽貴(スポ科4)は「勝利よりもまずはバレーを楽しみたい」と試合前に語った。
最終戦開始のホイッスルがなると、山梨学院大学の強力な攻撃陣に翻弄される。また、緊張からか今までの試合に見られなかったミスも連発し、序盤から大きくリードを許す。果敢にスパイクするも、山梨学院大学の高い壁に苦しめられ、中盤まで最大6点を追いかける苦しい展開。
何とかして流れを掴みたい場面で活躍したのは、前週亜細亜大学戦で逆転のキーマンとなった18番アウトサイドヒッター(以下OH)の服部将真(現経2)だ。17-21で服部にサーブが回ると、持ち前の強力なジャンプサーブで相手の守備を崩す。山梨学院大学のミスと9番OH岡和輝(スポ科3)がレフトから放ったストレートスパイクで連続得点を決め、2点差まで追い詰める。しかし中盤に開いた点差は大きく、服部のバックアタックや3番ミドルブロッカー(以下MB)松浦巧磨(外4)のセンターでの速攻などで点を重ねるも、山梨学院大学の多彩な攻撃を拾いきれず、23-25で第1セットを落としてしまう。
第2セットも序盤から山梨学院大学にスパイクを決められる苦しい展開。服部にミスが相次ぎ、2番OH田原一輝(スポ科4)との無念の交代を余儀なくされる。田原が交代直後からフェイントやブロック、バックアタックなどで存在感を示すも連続得点は叶わず、逆に山梨学院大学が連続得点によるじわじわと点差を広げ、このセット最大10点を追いかける展開に。セット中盤、本学の5連続得点や田原のダイレクトアタック、12番セッター野添凌(スポ科3)のサービスエースで盛り上がりを見せるも、多種多様な攻撃バリエーションと粘り強さを持つ山梨学院大学に再度封じられ、19-25でセットを終える。
後がない第3セット。野添のサービスエースで始まるも、山梨学院大学の豊富な攻撃への対策をも破られる苦しい試合内容に、コートの選手の表情がじわじわと曇っていく。
岡、そして松浦と6番MB小林慧悟(スポ科4)のブロックポイントで点を重ねるも、山梨学院大学は本学の連続得点を簡単には譲らなかった。リベロの中山を軸として全員で懸命にボールを拾い、長いラリーを展開するも、決め切ることができない苦しい展開。反して、山梨学院大学は強力なスパイクが持ち味の左利きのエースを中心に得点を量産し、チームの指揮をどんどんと上げていく。
前2セットのように大きく点差が開くことは無かったものの、山梨学院大学を崩し切ることは叶わず、最後は3連続得点を許す20-25での幕引きとなった。
試合後、中山は「どうしても順位のことが頭の中に浮かんでしまってバレーを楽しみきれなかった」、「山梨学院大学さんの方が応援を含め、バレーをすごく楽しんでいた。実力では互角だと思うが、そういったメンタル面での未熟さが出たと思う」と試合を振り返る。この結果でリーグ戦首位が叶わず、また入れ替え戦進出も難しくなったことについては「東京学芸大学さん、亜細亜大学さんの結果次第ということで……かなり可能性は低い。両試合の結果を待つしかない」と苦しげな面持ちで答えた。
本学の試合後に行われた東京学芸大学と慶應義塾大学の試合は、東京学芸大学がストレートで勝利したことで同大学のリーグ首位が確定。セット率差で山梨学院大学が本学を上回るため、この時点で入れ替え戦出場資格を逃すリーグ3位もしくは4位で秋季リーグを終えることが決まった。
また、亜細亜大学が中央学院大学との試合をストレートで勝利。これにより、セット率差での本学のリーグ4位が確定した。
昨春以来の入れ替え戦まであと僅かのところで悔しくも出場権を逃した本学男子バレー部。しかし、春よりも大きく成長した彼らのバレーはまだ終わりではない。11月末に行われる全日本大会が彼らの集大成となる。同大会に向け、中山は「またチームを引っ張れるよう、4年生で話し合いたいと思います。最後までバレーを楽しめるよう、練習します」と語った。
現4年の最後の秋がどのような終幕を迎えるか。
リーグ戦の悔しさを糧に、コートを力強く踏み込む。
(取材・撮影・記事:大川 真)