News

最新ニュース


2024.10.12
男子バレー部

【男子バレー部】2024年度秋季 関東大学バレーボールリーグ戦2部第9戦 対亜細亜大学

値千金の白星! 強豪・亜細亜大学を相手に接戦を制す


大東文化大学   20  25  25  25  =  ③

亜細亜大学      25  23  23  20  =  1


10月12日、2024年度秋季関東男子2部バレーボールリーグ戦第9日が本学東松山キャンパス体育館で行われた。

本学は2部上位常連校の強豪である亜細亜大学を相手に3-1と勝利。今季リーグ戦を8勝1敗とし、入れ替え戦進出権利のあるリーグ上位2校まで大きく近付く結果となった。


1部から降格した強豪との連戦となった直近の2試合。インカレ大会でも対戦経験のある慶應義塾大学に3-1で勝利しリベンジを果たすも、続く東京学芸大学に1-3で今季リーグ戦初の敗戦を喫する。

10月5,6日の大会休止期間を経て、2週間ぶりのリーグ戦となった。

本学はここまでリーグ戦7勝1敗の4位。対する亜細亜大学も本学と同じく7勝1敗だが、セット率を本学よりも僅かに上回る3位の位置につけており、直接対決の様相となった。勝った方がリーグ上位2校、すなわち1部との入れ替え戦に大きく近づく試合となる特に大事な一戦だ。

春季リーグ戦では亜細亜大学にストレート負けという結果だが、各セット内容は22-25,25-27,26-28の惜敗。その事もあり、主将中山陽貴(スポ科4)は「少しの苦手意識はありましたが、対策は試合の無い2週間でしっかりしてきたので」と強かに語る。そして、「勝ちを意識するとどうしてもから回ってしまうので…(笑)。まずは試合を、バレーを楽しもうと昨日のミーティングで伝えました」とはにかみながら語った。


迎えた第1セットだが、序盤ではそれまでの試合に見られなかったミスが続く。「少しふわふわしていたというか。試合の入りは良くなかったです」と後に中山も語るように、ポイントは一進一退の様相を見せるも本学のミスが目立つ内容が続く。

セット中盤に3連続失点を許すと、そこからは追い掛ける展開となる。6番アウトサイドヒッター(以下:OH)の小林慧悟(スポ科4)のプッシュやバックアタック、18番OHの服部将真(現経2)のレフトからのクロススパイクが決まるも、亜細亜大学の多彩かつ強力な攻撃を拾いきる事ができず、20-25でこのセットを落としてしまう。


続く第2セットは大波乱の内容となった。第1セットの流れを切りたい本学だったが、序盤から亜細亜大学の強力な攻撃に翻弄され、中盤まで最大7点差を許す苦しい展開。

流れを変えたのは2年生にして主力選手の1人でもある服部。「サーブがとにかく良かった」と本人も語る通り、彼のサーブを起点に亜細亜大学の守備が乱れ、上がったチャンスボールを本学が左右から勢いと幅のあるスパイクと安定した守備で得点を重ねる。7-14の7点差から、服部のサービスエース2本を含む10連続得点で試合の雰囲気を完全に掴んだ。

ここで練習してきた対策の成果が出始める。

亜細亜大学の特徴はその攻撃力の高さ。特にサイドからのインナークロススパイクで得点を量産してきた。そのため、本学バレー部は平日の練習で「無理に3枚ブロックに行かず、1人は下がってインナーコースでもレシーブができるポジションでカバーに入る」ことを徹底したという。

この練習が実を結び、亜細亜大学のインナースパイクを拾う回数が増え始める。これにより、ブロックの存在感が増し、ワンタッチやレシーブ、続くトス・スパイクが安定。またブロックによるポイントも増え、点を重ねていく。

服部と11番ミドルブロッカー(以下:MB)清家大和(スポ科3)のブロックでセットポイントを得ると、9番OH岡和輝(スポ科3)のライトのクロススパイクが炸裂し、セットを締めくくった。

最大7点差をひっくり返す、25-23での大逆転にコートも観客席も大いに沸き上がった。


第3セット。第2セットの熱と勢いそのままにリードしたいところだったが、それを亜細亜大学は簡単に許さない。序盤に広げられた点差が響き、追いつくも追い越すことができずにもがく苦しい展開。守備陣が好プレーを繰り出すも相手の勢いが上回り、15-18でタイムアウトを取る。

タイムアウト直後のポイントを取ると、3番MB松浦巧磨(外4)に代わり、2番OH田原一輝(スポ科4)がサーバーとしてコートに入る。

17-18と、追いつきたいポイントでは、本学のブロックに弾かれたボールを小林が懸命に拾って繋げると、12番セッター野添凌(スポ科3)が上げたトスはセンターへ。ここぞとばかりに勢いよく飛び込んだのは田原だった。相手の守備を裂くかのようなスパイクは相手コートに叩きつけられ、亜細亜大学の背中を捉えた。

20-22と互いに20点台に乗るも再び2点差を追いかける展開になると、清家がセンターの速攻を含む連続得点を決める。

再度追いつき、23-23で取った亜細亜大学のタイムアウト直後のポイント。亜細亜大学のレフトのクロススパイク(本学から向かって右)を岡と清家がブロックで抑え込み、相手コートに落とす。

続くセットポイントで服部が相手のリベロのレシーブを後ろに逸らす好サーブを繰り出すと、高く上がったチャンスボールをリベロの中山が丁寧に処理。真っ直ぐ上がったボールを、野添はここまで好調の岡にトスをあげる。岡がレフトから打ったクロススパイクが相手コートに落ちると、再び歓声が響き渡った。


激闘の2セットを経て迎えた第4セット。ここで取り切りたい本学であったが、気持ちが急いたのかミスが続き、序盤リードを許す。一進一退の攻防が続く、お互いに譲らない展開が続くも、不思議と前3セットのような重苦しさは無かった。亜細亜大学の強力な攻撃も、本学自慢の守備力と対策で拾い、ポイントにおけるラリーが長くなる。

スパイクアウトが2連続で続くも、小林が流れを切るクロススパイクを決めると、続くポイントでは松浦が相手スパイクを1人でブロックし、シャットアウト。16-15とすると、リードしては追いつかれる展開に。

20-19と試合が終盤に差し掛かると、観客席にいる部員が「ここ取り切るぞ!!」とコートに向け声援をかける。この言葉には中山も「コートや応援席からプラスの声が聞こえていたので、前向きになれた」という。しかし、直後のポイントで問題が発生する。

この日好調の服部のサーブがアウトの判定になるも、コート・観客席共に抗議が入る。ここ一番の判定に観客席はヒートアップするも、中山がコートから指で×マークを作り、熱を鎮める。審判団の協議の結果、判定がインに覆ると、勢いそのままにさらに得点を重ねる。

岡のレフトからのスパイクでマッチポイントを握ると、続くポイントをこの試合好調の小林がレフトに飛び込んでクロススパイクを放つ。このスパイクが相手ブロックを弾き、コート外に落ちると、小林はガッツポーズを決め、コートの選手は彼を称えるようにして囲み、勝利を噛み締めた。

各セット20-25、25-23、25-23、25-20の激戦を本学が制し、2部リーグ上位2校のみが出場できる1部入れ替え戦に大きく近付く、値千金の1勝となった。


試合後、中山は「第1セットは緩い雰囲気、気持ちが入らない状態で入ってしまったので修正しなければいけないと思ったが、後のセットではちゃんと気持ちを入れ直すことができ、試合中にプレーの改善ができた」と語る。第2セットでは「この点差大丈夫かな」と思いつつも、服部のサーブに「これは流れ来るかもしれない」と思い、「思い切り打っていいよ」と直接声をかけたという。

服部も「(第2セットのサーブでは)点差が開いていたので、弱気に行っても拾われて点差が広がるだけだと思って、強気に打ったのが良かった。調子が良いのは分かっていたので、その後のサーブでも思い切って攻めることができた」と語る。

第4セットで騒然となったサーブについて聞かれると、服部は「自分の感覚ではアウトだと思った」という。「抗議があって、(インに)判定が覆ったから、もう最後まで強気で行こう。流れを完全に持っていこうと思った」と言葉を続けた。また、中山も「あの点はとても大きかった。判定が覆ったこともあって、流れが完全にこっちに向いた」と振り返る。


続く中央学院大学戦、来週の最終戦(山梨学院大学戦)に向け、中山は「2位に向けて中央学院大学に勝つのはマスト。今日のようにバレーを楽しみながら勝てたらいいと思う。山梨学院大学は1敗で最終戦を戦うと思うので……入れ替え戦をかけた試合になると思う。楽しみながら勝ちを狙う。熱い試合にしていきたい」と前向きに語った。

また、服部は「向こう(山梨学院大学)のセッターと友達なので……チームとしても個人としても、負けたくないですね」とコメントした。



今季リーグ戦で1部からの強豪も、2部リーグ上位常連の強豪も倒し、成長と躍進を見せている本学男子バレーボール部。

昨春以来のリーグ2位・入れ替え戦進出なるか。

今季リーグ戦終了まで、残り2試合。

(取材・記事・撮影:大川 真)