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2025.10.28
男子バレー部

【男子バレーボール部】2025年度秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦第11日 慶應義塾大学戦

悲願果たす 11年ぶりリーグ優勝で入れ替え戦へ 主将野添は個人賞3部門受賞の快挙


▲リーグ優勝に笑顔を見せる男子バレーボール部の部員たち(提供:男子バレーボール部)


大東文化大学 25 25 25 = ③

慶應義塾大学 16 9 23 = 0


10月26日、2025年度秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦最終戦が立教大学新座キャンパス体育館で行われた。

本学男子バレーボール部はこの最終戦で慶應義塾大学にストレート勝利をおさめ、悲願の秋季リーグ優勝(11年ぶり2回目)を決めた。また、主将の野添凌(スポ科4)は個人賞3部門(優秀選手賞、サーブ賞、セッター賞)を受賞した。

チームは2023年度春季リーグ戦以来となる1部入れ替え戦へ進む。



10月19日に行われた第10日終了時点で本学は8勝2敗のリーグ3位。本学を含む上位3校が8勝2敗、その下に7勝3敗が2校続くという混戦模様を見せていた。

10月26日の最終戦では、山梨学院大学(8勝2敗セット率3.000 1位)と日本大学(8勝2敗セット率2.545 2位)が、本学(8勝2敗セット率2.363 3位)と慶應義塾大学(7勝3敗セット率2.083 4位)が直接対決する展開となった。 ※()内は第10日終了時のデータ・順位

勝てば入れ替え戦進出が確定、負ければ他校の対戦結果次第という状況に、選手にも緊張感が走る。


10番服部翔真(現経3)のフェイントで開幕した第1セットは、8番越智天斗(スポ科3)のサービスから優位な展開を作り、6-0と好調な出だし。野添のツーアタックや2連続サービスエース、3番川中太翔(経営4)・6番清家大和(スポ科4)を使った速攻や、18番皆木海人(スポ科2)の技ありのスパイクなどで順調に得点を重ね、20-12とする。直後連続失点を許すも、大きく広がった点差のためか焦ることなく着実にポイントを重ねる。最後は慶應義塾大学のミスにより、第1セットを25-16で締める。

▲ブロックを跳ぶ皆木(左)と清家(右)


続く第2セットは序盤から越智が2連続サービスエースを決め、ベンチと観客を大いに沸かせる。セット中盤では川中と越智がそれぞれブロックポイントを取り、本学の持ち味である守備力を誇示。慶應義塾大学のミスを誘発する。春季リーグ、夏の強化期間、そして秋季リーグを経て、課題であった攻撃力・攻撃手段の少なさが改善された本学は、その選択肢の多さで慶應義塾大学ディフェンス陣を翻弄。清家の2連続ポイントや、服部の2連続サービスエース、フェイントを読み切った野添のブロックポイントでポイントを重ねる。最後は清家のサーブを相手のレシーブミス。このセットを25-9で終える。

▲この試合で大活躍の越智


悲願の入れ替え戦が目の前に見えてきた本学。第3セットも前2セットと同様に複数点のリードを取っていたが、終盤を目前にして連続失点を許し、20-21とこの試合で初めて逆転される展開に。しかし、この場面で清家の速攻、服部の豪快なバックアタックで逆転し返すと、2年生スパイカー皆木が左からのスパイクを丁寧に決め、慶應大を突き放す。再度慶應大に同点とされるも、またも服部がバックアタックを決め、マッチポイント。この場面でサーブが回ってきたのは主将・野添。「サービスエースで終わらせてやる」気持ちで腹たれた強烈なサーブは、エースこそ取れなかったものの慶應大を崩し、チャンスボールとして返ってくる。これを丁寧に処理し、野添は「メンタルが強い」「勝負どころではやってくれる」越智にトスを上げる。右サイドで跳んだ越智はコートいっぱいに使ったクロススパイクを相手コートに叩きつけ、試合を決めた。

その瞬間、コート内の選手たちは喜びと安堵、興奮が入り混じった笑みを浮かべ、応援する選手たち、そして体育館に集った観客たちも歓喜の声を上げた。

▲スパイクを打ち込む服部

▲ここ一番でのポイントに喜ぶ野添(手前)と清家(奥)

▲マッチポイントを取り、チームメイトに向かって両手を上げて喜ぶ越智


リーグ戦最終戦を25-16、25-9、25-23のストレート勝利で飾った本学。日本大学と山梨学院大学の試合結果から、2014年度秋季リーグ以来となる11年振りのリーグ優勝が決定。2位とのセット率の差はわずか0.053であった。

また、野添は優秀選手賞・セッター賞・サーブ賞の個人賞3部門を受賞。これについて野添は「優秀選手賞、セッター賞はチームのみんなのおかげで優勝できたから得られました」とチームメイトへ感謝を口にするとともに、「サーブ賞は自分の実力で勝ち取ったものなので、自信に繋げたい」と述べた。


11年振りのリーグ優勝、2年ぶりの入れ替え戦への進出が決まった本学男子バレーボール部。司令塔の野添、守備の要であるリベロの白野航稀(社会4)、MBの川中・清家の4年生4人を中心に、攻撃力の高い3年生スパイカー服部・越智、2年生ながら攻守にわたって安定したプレーを見せる皆木と、万全の態勢で大舞台に挑む。

決戦は駒澤大学を相手に11月1日に行われる予定。



【選手インタビュー】

主将 野添凌選手

厳しい戦いになると予想していましたが、セットカウント3-0で勝ててよかったです。

試合前は「チーム全体で相手に向かっていく、今までやってきたこと、自分たちの強みを存分に発揮する」ということを話しました。これまで上位(日本大学、中央学院大学)に勝ち星をあげていた慶應が相手ということに緊張感よりも不安を感じていました。

(マッチポイントのサーブについて)サービスエースで終わらせてやる気持ちでいました。少し崩れた程度でしたが。

(3年生スパイカー2人について)序盤から服部が軟打や強打で得点を重ねていて、今まで以上に調子が良いと感じたので、困ったら服部に託そうと思っていました。越智はメンタルが強いので、勝負どころではやってくれるだろうと思っていました。

(4年生メンバーについて)OHの皆木と服部の2人とL白野が相手のサーブに対して、しっかりと対応ができていたため、MBの2人も活かせました。清家とはコンビの質にこだわり続けていたので、その成果が発揮され嬉しいです。川中は怪我をしている中でも得意のブロック、高さのあるクイックでチームを助けてくれました。白野は相手のサーブだけでなく強打・軟打をしっかりとレシーブし、存在感を発揮してくれたおかげで相手のミスを誘うことが出来ました。みんなには感謝しかありません。

(課題であった攻撃力について)完成とまでは行きませんが、力がついたと思います。

(リーグ優勝について)全勝で優勝を決めたかった思いはありますが、今秋のリーグは上位下位関係なくどのチー厶が勝つかわからないような状況でした。その中で11年振りの優勝を飾ることができたので嬉しいです。

(個人賞受賞について)優秀選手賞、セッター賞はチームのみんなのおかげで優勝できたから得られました。しかし、サーブ賞は自分の実力で勝ち取ったものなので、自信に繋げたいと思います。

(入れ替え戦に向けて)頑張ります。



服部翔真選手

先週の敗戦やリーグ終盤による精神的、肉体的な疲労の不安感は拭いきれなかったものの自分達の最大の武器であるサーブから流れを作り勝利することができましたし、普段より近い応援の声や、最終戦ということの盛り上がりもあって楽しい試合でした。

(リーグ戦を振り返って)攻守においての「安定感」というところが長く自分の課題でしたが、まずは春季に比べて不調でベンチに下がることなく試合に出続けることができたのは、成長として受け止めたいです。そして身長が低い分、ジャンプ力やパワー、手数でカバーし、大きい選手に負けないことを常に意識していました。

(サーブについて)サーブに関しては不調が続いた後だったので、サーブトスの安定感と、「勝負どころなのか」「サーブを継続させることが優先なのか」についてリーグ通して常に考えてきました。勝負どころと、サーブトスの安定感を意識して試合に臨みました。

(好調の秘訣について)春季に比べてフィジカル面、主にジャンプ力が伸びたのでアベレージ良く高い打点から打つことで、ブロックに捕まることが減りました。また、手数もそうですが、難しいボールを打つことが増えたと感じています。

(リーグ優勝について)大学に入学してから自分が原因で負ける試合も数えきれないほどありましたし、たくさん足引っ張ってきたので、今回優勝という結果で終われたことはとても嬉しく思います。また4年生とは3年間たくさん練習してきましたし、たくさん面倒見てもらったので、最後のリーグで勝利に貢献できたことを嬉しく思います。

(入れ替え戦について)1年生の春季以来の入れ替え戦で、あの時はベンチにも入れませんでしたが、今回は自分がコートに立ってプレーするので楽しみです。来年1部リーグでプレーできるように、自分の全てを出してきます。


越智天斗選手

自分自身も調子が良くて、みんなもサーブが良く、自分たちのペースで試合を運べていたと思います。試合前は勝つという気持ちとあとは、こういった勝つか負けるかで結果が変わってくるところで自分を楽しむという気持ちでプレーしようと思っていました。

(サーブについて)しっかりルーティーンをして、打つ前に狙うところを決めてあとは決めるという気持ちで打ちました。

(好調の秘訣について)今までの試合を通して自分は考えこんでしまってプレーがうまくいかないことが多かったので、楽しむという気持ちだけでなにも考えないようにしていました。

(リーグ優勝について)秋季リーグで首位になれたのは4年生の意地が出て取れたものだと思っていて、さすが4年生だと思います。

(入れ替え戦に向けて)入れ替え戦は駒沢大学とあたるようになって、駒沢大学が考えてプレーするチームなので、しっかり対策と一部に絶対に上がるという気持ちで試合をしようと思います。


【取材・撮影:大川真、山﨑健人、画像協力:男子バレーボール部】