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2025.11.02
陸上競技部男子長距離

【陸上競技部男子長距離】秩父宮賜杯第57回全日本大学駅伝対校選手権大会

苦難の伊勢路。


【総合結果】

5時間18分27秒 総合13位


【個人結果】

1区(9.5km)菅﨑 大翔 (1年)28分03秒 区間21位

2区(11.1km)棟方 一楽 (3年) 32分08秒 区間12位

3区(11.9km)大濱 逞真 (2年)34分29秒 区間12位

4区(11.8km)中澤 真大 (2年)35分03秒 区間9位

5区(12.4km)鈴木 要 (1年)37分56秒 区間15位

6区(12.8km)上田 翔大 (1年)39分03秒 区間15位

7区(17.6km)入濵 輝大 (4年)52分59秒 区間12位

8区(19.7km)松浦 輝仁(2年)58分59秒 区間11位


11月2日、秩父宮賜杯第57回全日本大学駅伝対校選手権大会(以下:全日本大学駅伝)が開催された。

大会は愛知県名古屋市・熱田神宮西門前をスタートし、三重県伊勢市・伊勢神宮内宮宇治橋前をゴールとする全8区間・106.8kmのコースで実施された。


今大会には、シード校8校に加え、各地区の予選会を勝ち抜いた25校、さらにオープン参加の日本学連選抜と東海学連選抜を含む計27チームが出場した。


神都・伊勢を舞台に4年連続46回目の最多出場を果たした本学陸上競技部男子長距離は、5時間18分27秒の総合13位でシード権獲得にはあと5つ、届かなかった。

 

 △陸上競技部男子長距離の選手たち


2大会連続のシード権獲得を目指し臨んだ前回大会は、シード権外の11位でゴール。中盤まではシード権内を保持するも、レース終盤で悔しさを残した。今大会は、2大会ぶりのシード権奪還を目指す挑戦となった。


今大会は、4年生1人、3年生1人、2年生3人、1年生3人と非常に若いチームで挑んだ。

第102回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会(102箱根予選会)後のインタビューで、真名子圭監督は「これからの歴史の土台・礎を築き、来年以降にシード常連校や優勝を目指していくのにキーマンになっていくのが今の下級生だと思う」と語った。


△報告会の様子


乾為天の時、神々の見下ろす街伊勢。8時10分、スタートの号砲が鳴った。


1区(9.5km)は、今年5月の第57回全日本大学駅伝選考会(57回全日本選考会)で1組目10位と鮮烈な走りを見せた1年・菅﨑が、地元・愛知の地を駆け抜けた。

1区は全区間で最も距離が短く、序盤の流れをつくる重要な区間。他の区間と違い、周囲に多くの選手がいるため駆け引きが鍵となる。

スタート直後は集団の中ほど外側に位置取る。1kmを2分59秒、3kmを8分56秒で通過し、スローペースでの入り。菅﨑は集団中央を走行し、5kmを14分50秒で通過した。7km付近から集団が縦長になり、後方で粘るも徐々に前から離れ始める。そこから4校による第2集団を形成し、前を追う展開に。シード権内8位・中央大とは38秒差で、2区・棟方一楽(3)へタスキをつないだ。

△1区・菅崎


愛知から三重へとタスキを運ぶ2区(11.1km)は、ハーフマラソンU20日本記録保持者の棟方が当日変更でエントリー。昨年の同大会では5区区間6位(36分32秒)で大東記録を樹立した、チームの主力だ。

20位でタスキを受けた棟方が、怒涛の追い上げを見せた。4kmで15位前後に浮上し、4.6kmで中央学院大をかわす。5km地点ではシード圏との差を47秒から39秒に縮め、7.6kmではさらに2校を抜いて12位まで順位を押し上げた。8位・順天堂大と1分32秒差。区間8人抜きの快走で3区・大濱逞真(2)へとタスキを託した。

△2区・棟方


3区(11.9km)は、昨年1区で区間5位と好走した2年・大濱が当日変更で出走。昨年度の三大駅伝すべてで区間1桁順位を記録しており、チームを支える主力だ。

12位で全長1040mの揖斐・長良大橋を越えてスタート。13位と順位を2つ下げたものの、8位・青山学院大との差は1分22秒と、タスキを受けた時より10秒詰めてみせた。大濱から中澤真大(2)へ、2年生同士のタスキリレーとなった。

△3区・大濱


4区(11.8km)は、1年時から三大駅伝に出場してきた中澤。先々週の第102回箱根駅伝予選会では総合23位・チーム内2位と好走し、大東大の主力として存在感を放つ。

アップダウンが比較的多く、ロード力が問われるこの区間。中澤は終始苦しそうな表情を浮かべながらも粘りの走りを見せた。順位はそのまま12位でタスキをつなぎ、8位・日本体育大とは1分40秒差。区間9位の走りで、5区の1年・鈴木要(1)へとつなげた。

△4区・中澤


5区(12.4km)は、三大駅伝初出場となる1年・鈴木要。第102回箱根予選会では主要大会初レースながらチーム内6位と健闘した。

5km地点では8位・青山学院大と1分55秒差、7.5km付近では8位・早稲田大と2分18秒差で通過。6区中継所では8位・日体大と2分45秒差の12位で、同じく1年の上田翔大(1)へタスキをつないだ。

△5区・鈴木


6区(12.8km)を任されたのは上田。5区・鈴木と同じく、箱根予選会が主要大会デビューながらチーム内7位と健闘した1年生だ。

気温18℃と走りやすいコンディションの11時。走り出してすぐの中央学院大との差は6秒。上田の背後からその影が迫る。粘り強く走り抜き、中央学院大との差を5秒以内に抑え、13位で7区エース・入濵輝大(3)へとタスキをつないだ。

△6区・上田


唯一の4年生で、4年間の全日本大学駅伝皆勤者の入濵が7区(17.6km)を務めた。57回全日本選考会・102回箱根予選会ともにチーム最高記録をマークしており、名実ともにチームの中核を担う存在だ。

7区は比較的平坦なコースである。今年は各大学のエースが集った、最終区への流れをつくる重要な区間となっている。入濵は区間12位の走りを見せ、14位で8区松浦輝仁(2)に渡す。



最終8区(19.7km)には、2年・松浦。101回箱根駅伝では補員として登録されたが出走はなかった。だが、今年行われた57回全日本選考会や102回箱根予選会で着実に結果を残してきた。

今回が三大駅伝初出場となる松浦は、全区間中最も長く、後半の勾配も厳しいこの区間で、勝負を決める役割を担った。

11.8km地点では既に中央学院大を抜かし、足の裏を痛めながらも1つ順位を上げる走りで、52分59秒 ・区間12位で走り抜けた。

△8区・松浦


総合結果は13位とシード権を逃したが、若いチームでの挑戦は今後への期待を感じさせるレースとなった。


【監督・選手コメント】

真名子 圭 監督

皆さん、本日も朝早くから応援ありがとうございました。結果は本当に見せ場を1つも作ることができない駅伝をしてしまい、心から申し訳なく思っております。結果に関しましては、この監督である私自身に全責任があると思っています。
今日監督車に乗りながら、区間のポイントで応援や、学生への指示を出しながら、駅伝全体を見ていました。その中で途中から、他大学と何が違うのかを考えながら駅伝を見ていました。
今回同じ予選から這い上がってきた順天堂大学はシードを取りました。6区で4年生がシード圏に入り、その勢いがシード獲得という結果につながったんじゃないかなと思います。日本体育大学も7区でシード圏に入り、4年生3人がしっかり走りました。これがやはり我々が目指さなければいけないところなのかなと思っています。

私の指導不足で 4年生を満足に走らせてあげることができなかったことが、今回の敗戦の第一の要因だと思っています。トラックは走れてるんです。トラックのタイムはあります。でもそれが駅伝につながらない。駅伝力が足りないことがもう一つの要因だと思いました。

駅伝にとって一番大事である流れを作れない。流れを戻せない。流れを守れない。

ここが我々の弱点というか、今後この課題に向けて、そこをどうしたら駅伝力がついていくのか。しっかり考えた上で、トラックばかりの練習ではなく、駅伝で力を発揮できる練習、そういったトレーニングメニューを組んでいかなければならないし、そういった環境を作っていかないと、この結果は変わらないと思っています。

しかし、先ほど高橋学長からもありました通り、今年はまだ箱根駅伝あります。今からやって何が変わるんだと思うところもあるかもしれません。
でもやってみなきゃわからない。この 2ヶ月間をどう取り組むか、学生の可能性は無限大です。その無限大の可能性を、私が広げられるようにしっかり指導していきます。

今日8名走りましたが、3,4年生 2名です。残りは 1,2年生の 6名、若いチームです。
その若いチームが来年再来年としっかり育っていけるように、これからも温かい声援の程よろしくお願いします。


1区 菅﨑 大翔 (1年)

レースのスタートとなる1区として、先頭集団から離されることなく、2区、3区の選手にタスキを繋ぐことを事を考えて走った。1区は駅伝の流れを決める重要な区間。だからこそ絶対にミスしない、流れを引き寄せるという気持ちで臨んだ。

9月の怪我からかなり復調したように感じていたが、今日のレースで他選手の仕掛けにうまく対応できず、苦しくなる場面が多かった。やはり基礎面の不十分さ、これが本レースを終えて見つかった課題だと思う。

今日の13位という順位は、1区を走った自分がチームに流れを引き寄せられなかったことが原因だと思う。次回のレースでは、その点をしっかりと反省した上で臨みたい。

三大駅伝のデビュー戦が地元愛知で、非常に楽しみなレースでもあったが、結果振るわずとても悔しく思う。

次回の箱根駅伝では、また大東のメンバーとして今回迷惑をかけた分、やり返すという反骨心を持って挑みたいと思う。


2区 棟方 一楽 (3年)

1区からいつタスキが来るか分からない状態の中、いつ(タスキを)渡されてもいいようにレースプランを練っていた。しかし、予想していたよりも遅く来たので、自分のペースで走り、順位を上げていこうと考えた。

任されたのがエース区間で、エースは流れを加速させるのが自分の役割だと感じていた。だが、自分で流れを加速させることが出来ず、物足りない結果となってしまった。

後半3キロ地点で単独走になってしまい、ペースをあげることが出来なかったのが課題と感じている。レースを走りきり、前半で一人でペースを上げれるという収穫を得られた。

今回の順位は大東の現在地だと思っている。それをしっかりと受け入れ、2ヶ月後の箱根本戦に向けてチームがどう変わっていくかが鍵だと感じている。(レース結果を)悲観的に見なくていいと思っている。

全日本はシードには届くことが出来なかったが、箱根は全日本のようにならないと思う。


3区 大濱 逞真 (2年)

コースがキツイということは聞いていた。前を追いつつも突っ込み過ぎず、後半での勝負を考えていた。前半2kmまでは1キロ2分50秒くらいで走れたが、(途中で)2分55秒かかってから、大きな失速は無いものの速いペースを維持できなかった。スピード面では練習できていない時間もあり、そこが出てしまった。

2年前の同じ大会で、久保田徹さん(当時4年)が自分と同じ区間を同じタイムで走っており、この状況の中でそのタイムで走れたということはまだ(タイムを)上げていけるのかな、と。悪すぎる内容では無いのかなと思う。

シード権を目標にしていたが、流れが良くなかった。自分の区間で『8番』が見える位置まで持っていきたかったので、少し悔しい。

箱根駅伝では、今回のような前半から流れが悪くなるような展開だと、後半追いかけるのは厳しくなってしまう。前回は1区を走っているので、できれば今回も1区を走り、先頭で(流れ、タスキを)持ってくる走りができればいいと思う。


4区 中澤 真大 (2年)

シード圏外の順位からのスタートで、追いかけなければいけない立場だったが、向かい風が厳しく思うような走りができなかった。結果前との差を縮めることが出来ず、悔しさの残るレースだった。

個人・チーム両方の課題として挙げられるのは、チームで走る「駅伝力」だと思う。これからの練習で、その駅伝力を向上させていきたい。

次回の箱根駅伝は、どんな結果であろうと言い訳ができないレースになる。その為にも、箱根のコースをしっかりと走り切れるように、これからも練習に励んでいきたい。 


5区 鈴木 要 (1年)

前半上げ過ぎないようにし、後半しっかりペースを上げていくというレースプランを、オーダーされていた。自分の目標にも、設定されたタイムにも、遠く及ばない走りになってしまった。

単独走になったとき、単独走の弱さや苦手な部分が明確に現れ、自分の実力不足を本当に痛感したレースだった。

初めて三大駅伝に出させていただいたのに、思うような結果にならず申し訳ない。チームとして流れに乗り切れなかったというより、一年生である自分も含めて、全体的に実力不足なところが表れてしまったと思う。自分自身ももっと力をつけなければと強く感じた。

今回のレースでは、単独走という課題がはっきりと見えた。これまでの練習を見直し、自分の弱点を克服できるように、一日一日を大切に積み重ねていきたいと思う。この13位という結果を忘れず、次につなげられるよう努力していきたい。


6区 上田 翔大 (1年)

早いペース設定はせず自分の力通りに走り、安定して次に流れを渡すということを目標にしていた。後半上げられたが前半突っ込んで走ることができなかった。今日は心の中で諦めてしまっていた部分があると思う。

今の大東にはゲームチェンジャーとなる人がいないので、自分がチームの流れを変えられるような人になりたい。まだ単独走が全然できないので、普段から前を追いかける練習をして今日のようなレースに繋げていきたい。

初めて三大駅伝を走ってみたが悔しいというのが1番大きい。しかし、1年目で三大駅伝で走れたことは第1の目標達成なので、あとは結果を求めていきたい。

今年のチームは6強を喰う力はあったと思うが、その力を出せきれてないことがチームの弱さだと感じる大会だった。箱根では区間上位を狙うというより、自分の力を出し切る走りをしたい。


7区 入濵 輝大 (4年)

(後日掲載予定)


8区 松浦 輝仁(2年)

自分のペースをしっかり守り、安定した走りをすることを目標にしていた。しかし、チームの状況があまり良くなかったので、途中から「自分のためのレースをしよう」と切り替えた。序盤はいい感じで突っ込むことができたが、10km過ぎた辺りから足の裏の血豆が破れてしまいそこからは痛みを庇いながらの走りとなり、後半は失速してしまった。それでも、目標としていたタイムを1秒でも更新できたのは、自分の中では大きな収穫だった。

「59分切り」を掲げて挑んだレースだったが、結果は区間11位で他大学との差を痛感した。実際に走ってみて、他大学と比べるとまだまだ勝負になっていないと感じた。自分の力が全然足りていないことを思い知らされたレースだった。

チーム全員が“シードを獲る”という強い気持ちで臨んでいたので、13位という結果は本当に悔しい。全日本の結果は結果として残ってしまうので、その悔しさをしっかり受け止めて、もう一度チームを立て直したい。箱根こそはシードを獲れるように、頑張っていきたい。


【津田千空・大川真・中山康・井石彩璃・大谷優芽・星野綾華・宮間悠貴】