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2025.12.03
男子バレー部

【男子バレー部】第78回秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会(全日本インカレ)第1回戦 天理大学戦

関西1部リーグ校を初戦撃破 ファイナルにもつれる激戦を制す

▲試合前、円陣を組む本学男子バレー部


大東文化大学 22 ㉕ ㉕ 18 ⑮ = ③

 天理大学  ㉕ 23 23 ㉕ 11 = 2


第78回秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会(通称:全日本インカレ)が12月2日から始まった。第1日はトーナメント第1回戦が全3会場で行われ、本学は国立代々木競技場第一体育館で行われた天理大学との初戦をファイナルまでもつれこむ大接戦の末、勝利。翌3日に行われる福山平成大学との第2回戦に駒を進めた。


今年度秋季リーグを1-2部間入れ替え戦進出ながら、惜しくも2-3で敗れた本学男子バレーボール部。秩父宮賜杯全日本バレーボール大学男子選手権大会(以下:全日本インカレ)が現4年生の公式戦引退試合となる。全日本インカレは各地方のリーグから出場資格のある64校がトーナメント形式で争う大会。初戦の相手である天理大学は長らくの間関西1部リーグ所属しており、今秋は1部上位リーグ5位で終える関西の強豪校の1つだ。

本学は秋季リーグ途中より離脱した岡和輝(スポ科4)が、今大会で復帰。スタメン7名のうち5名に4年生を入れるバランスに富んだ布陣で試合に臨んだ。


第1セットは開幕3連続失点を喫するも、攻守で食いつき序盤のうちに追いつく形。両校は一進一退の攻防を見せるも、本学が連続して得点を重ねることができず、苦しい展開に持ち込まれる。岡の強引なスパイクや、野添凌(スポ科4)と清家大和(スポ科4)のコンビネーションによるセンターの速攻、川中太翔(経営4)がコースを意識した軟打でポイントを重ねるが、天理大学に逃げ切られる形で第1セットを落とす。


第2セットは高い攻撃力を有する天理大学に対抗し、越智天斗(スポ科3)に変わってアタッカーながら守備力に定評のある皆木海人(スポ科2)を投入。これが功を奏したか、天理大の強力なサービス、アタックを拾う回数が増え、ラリーが長いポイントが増える。川中のブロックによるワンタッチからの組み立てもあり、チームは得点を重ねていく。11-6とリードし、タイムアウトを挟んだ直後のポイントは服部将真(現経3)が左サイドに飛び込み、クロスいっぱいにスパイク。途中出場の皆木もブロックポイントを決めるなど、21-14の最大7点差をつけたが、関西1部校は簡単にセットを譲らなかった。3連続得点を許し、その後本学が連続得点で23-17とするも、岡が果敢に挑戦したバックアタックを連続でアウトするなど5連続失点。セット終盤にして23-23で追いつかれた展開の中、天理大学がサーブをネットにかける。このチャンスを見逃さなかった本学、度々仕掛けられていたセンターの攻撃に焦点を当て、川中が見事ブロック。25-23で第2セットを取り、試合を振り出しに戻した。


第3セットは自身のスパイクがブロックに阻まれつつも、足でつないだ皆木と、清家の1枚ブロックによるブロックポイントで会場を沸かせるも、一進一退の攻防。中盤氏差し掛かるとリベロ白野航稀(社会4)の好守備も光り、本学が安定した攻撃を見せる。バックアタックが決まらず苦しんでいた岡もこのセットで決め、チームに勢いをつける。服部がブロックの横にボールを落とす技ありのアタックで20-16とするも、天理大学の強力な攻撃陣に反撃を許し、あっという間に同点とされる。タイムアウトが明けた直後のポイントも服部のスパイクをブロックされ、天理大学に主導権を握られたかに見えたがすかさず追いつき、フェイントを見越した川中のブロック、服部のバックアタックで再度逆転。岡がスパイクで天理大学のブロックアウトを取り24-23とすると、サーブ番の川中に代わってピンチサーバー小金葉(スポ科3)をコートに出す。このチャンスに小金は、早いトスから繰り出したサーブをストレートに放ち、ボールはコートの右隅へ。このボールを天理大学は捉えることができず、ノータッチエース。得点を表すジャッジに小金は力強くガッツポーズ、選手は大一番で決めたピンチサーバーを囲み、大きく称えた。


▲この試合で大一番を決めた小金


セットポイント2-1で逆転して迎えた第4セット、序盤にリードしたいところであったが、天理大学に最大6点差を許す苦しい立ち上がり。川中のセンターとサービスエース、皆木の左からのクロススパイクや天理大学のブロックアウトで点を重ねるも、攻撃に意識を割かれたか守備面で噛み合わなくなる場面も見られ、差を縮めることは叶わず、最後は天理大学の強力なスパイクを叩きつけられセットを締めくくられた。


ファイナルとなる第5セットは天理のサービスネットで始まると、互いに譲らぬ攻防で接戦を演出。川中の速攻や岡のバックアタック、白野の好守など4年生がチームを引っ張ると、服部も左から飛び込みスパイクを決める。川中が前に落とすフェイントで8-7とし、セットを折り返す。サイドを変えた直後のポイントは服部が好サーブを繰り出した直後バックアタックでブロックを弾き得点、続くポイントはロングラリーの末、皆木がブロックアウトを狙ったスパイクで連続得点とする。3連続サーブとなった服部、このポイントで天理大学後列の間を突いたコースでサービスエースを決め、ポイントも気力も一気に突き放す。

再び交代で入った小金は強気に攻めたサーブがネットに終わるが、天理大学のサーブアウトが続き、14-11でマッチポイントを握る。このポイントで「絶対に(天理大学の)1番にボールが集まると試合の流れから分かっていた」というブロック陣。狙いの通り、相手エースにトスが上げられると、川中を軸とした3枚ブロックで対応。「ブロックが低い自分に打つと思い、吹き飛ばされないように力を入れた」服部が阻んだボールは相手コートに落ち、ゲームセット。ファイナルまでもつれた接戦の初戦は本学の勝利。関西1部校相手に金星を挙げる結果となった。


▲ファイナルセット、肩を組み応援する本学ベンチ


▲試合後、観客席へ一礼する本学男子バレー部


試合後、接戦を演じた両チームに対し、会場からは大きな拍手が送られた。

敗退するも強力な攻撃と安定感のある守備を見せた関西の強豪・天理大学、それを打ち破った本学はまた大きな成長の一歩となった。

もちろん改善点はあると選手たちは語る。4年生の引退がかかる今大会で、1日でも1秒でも長くコートに立つべく、間もない次戦に向け修正を行う。


第2回戦は、初戦3-1で立教大学を破った福山平成大学(中国リーグ秋季1位)。昨秋、今春に続き、中国リーグ3連覇を飾っており、初戦に続きタフな展開が予想される。試合は国立代々木競技場第一体育館で行われる。


【取材・撮影:大川真、中村心美】