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笑顔も悔しさも、4年生ラストゲーム
日程:12月3日(水) 第4試合
会場:所沢市民体育館
大東文化大学vs日本女子体育大学
試合結果
大東文化大学 20 19 28 19=1
日本女子体育大学 25 25 26 25=③
試合直前のミーティングの様子
体育館全体に響き渡る選手たちの声と応援者の歓声の数々。大学4年間のバレーボールを全て注ぎ込んだ戦いがここで繰り広げられている。大会二日目の第4試合に本学の試合は行われた。対戦相手の日女体大は関東大学女子バレーボールリーグの1部に所属し、本学は2部に所属しているためこの試合は、4年間の集大成を示すには申し分ない対戦カードである。
スパイクを決めガッツポーズをする星
試合は日女体大のサーブから始まる。先制点を決めたのは本学の4番星陽菜多(スポ科4)。相手のサーブをレシーブしてからアタックに走りこむとレフトサイドからスパイクを決めた。そこから両者得点を重ねるが、次第に本学のスパイクをブロックされ16-20とリードされる。その後も関東1部所属チームのアタックを前に、自分たちのミスが続き25-20で第1セットを落とす。
スパイクに跳ぶ渡邉
続く第2セットは11番渡邉織(スポ科3)のサーブから始まった。立ち上がりから第1セットから続く日女体大の対応力に、大東大はついていけず6-8とリードを縮められない。9番横木亜由美(スポ科3)の相手を崩すサーブや渡邉のブロックを吹き飛ばすような強気のアタックなどで3連続得点。しかし相手も焦ることなく淡々と攻撃。取って取られての展開が続くなか日女体大が20点台に乗ってからその勢いを止めることができず一気に4連続得点され19-25で第2セットも落とす。
サーブを放つ奥村
第3セットが始まった。10番奥村莉帆(スポ科3)のインナースパイクや星のブロックを破るスパイクが目立つが、なかなか点差は開かない。渡邉の相手のコートをよく見たクロススパイクで本学が先に20点台にのるが、すぐに点差は埋まり23-23で同点となる。次にボールが上がったのは星。コートのギリギリを攻めたストレート攻撃で24-23とする。チームを勢いづける攻撃に相手はたまらずタイムアウトを取る。タイムアウトが相手に功を奏したのか、その後2連続失点しデュースに持ち込まれる。だが、渡邉のブロックアウト、フェイント攻撃、アタックなど冷静で多彩な攻撃で3連続得点し見事に1セット取り切りセットカウント1-2となった。
仲間のプレーに喜ぶ選手たち
徐々にお互いの戦い方に対応し、1回の攻撃では決めさせない長いラリーが続くようになった第4セット。序盤から互いに譲らない攻防で16-16まで接戦となる。20点台まで持ち込みたいところだったが、相手の技ありの攻撃に対応できず3連続失点する。タイムアウトを取り、立て直しを図る本学だったが、連続失点を止めることができず16-21と差が生まれる。
「3年生が決めてくれれば勝てる」
星のその言葉通り、悪い流れを切ったのは3年生渡邉のバックアタック。その後相手のミスを誘うようなプレーで連続得点するも、相手の勢いを止めることができず19-25で試合終了のホイッスルがなった。
得点後に集まり肩を組み合う選手
チームスローガン「才華奮迅」のごとくチーム全員が力を発揮し、最後まで勝ちにこだわる試合運びをした女子バレーボール部。大東らしいバレーボールを行った。今回の負けは来年度のチームの成長につながる1戦であることは確かだ。今試合にして4年生は引退となるが、4年生の思いは下級生に託された。
仲間の得点に共に喜ぶチームメイト
〈インタビュー〉
木村信一監督
―4年生への思い
4年生は入学してから入学してからコロナの影響もあってバレー以外のところで苦労した部分も多かったと思うのですが、ここまでやってきて日本インカレに出場して最後の最後まで何かあるんじゃないかと思わせてくれるような試合展開でずっと言ってくれたのは良かったと思います。そして最後の最後まで25点取られるまで諦めずに我慢しながら試合をできるようになったのは、すごく成長を感じました。
―試合内容について
非常に良い形でゲームに入ることができたと思います。リズムに乗ってくれば追加で2セット、3セット目も取ることができたし、4セット目も途中まで先行していけたことはすごく良かったため、負けている試合ではなかったと思います。それでも1部のチームはちょっとしたところで(2部)よりも強いと感じました。
1番L 柾木藍(スポ科4)
―試合を終えて
まだ引退した気持ちは感じない。今日の試合も負けた気もしない。けれども正式に引退の形式を行った時に今までの感謝の気持ちが出てくると思います。ここまでバレーを続けてこられたのは、木村監督や同期、後輩と一緒にやってきたからこそだと思います。今は「やってきてよかった、(仲間へ)感謝でいっぱい」という気持ちです。
―試合内容を振り返って
相手は調子が悪い時でも、試合内容の最低ラインが自分たちよりも高いと感じた。自分たちの形が作れなかったとしても、粘り強さは1部で戦ってきたチームの強さを感じました。
―下級生にむけて
自分たちは目標としてきた「1部昇格」は叶わなかったが、同じ目標に向けて戦ってきた後輩たちだからこそ、来年は頑張ってもらいたい。
―4年間の大学バレーを振り返って
いろんなことを経験できた4年間でした。監督さんが変わったこともそうですし昨年の代変わりが少し早まり、イレギュラーなスタートでした。正直、4年間を見返した時に(主将として)やるべきことができたかと振り返ると、できなかった気もするけれど、それでも経験として4年間バレーをできたことは良かったと思います。
4番OH 星陽菜多(スポ科4)
-試合を終えて
やり切ったとまではいかないけど、4セット通して楽しくできた。悪い雰囲気になる前に楽しんで試合ができたところは、最後の試合としてちょっと良かったところかなと思う。やっぱ負けたのも悔しいけどでも最後ちゃんと大東として、 悪い雰囲気で終わらなかったのはよかったと思います。
ー4年生としてどう戦ったか
格上すぎる相手ではなくて、自分たちが頑張れば戦えるという感じのチームだった。自分の力をちゃんと出し切れないと、ワンチャン行けるような状況にならないと思っていた。3年生が多い中で自分が引っ張るのももちろんだし、 3年生が決めてくれば勝てるので、3年生がやりやすいような声かけがやらなきゃいけないことだなと思ってて、楽しく戦って終われればいいなと思ってた。1セットやってみて戦えるという感じだったので、それもよかったかなって思う。
7番L 宜保あいる(スポ科4)
―試合を終えて
(リーグが)1部のチームと試合をすることができて楽しかった。
―試合内容を振り返って
相手一人ひとりのパワーや対応に自分たちと違いを感じた。自分たちよりも上のチームであるが第3セット目の途中でデュースでも、互角にやり合えたことは自分でも驚いている。2部にはいない速いバレーだった。その速さに慣れるまでの対応が難しいと感じた。
―下級生に向けて
特に3年生には期待しかない。この試合でも3年生は調子がよかったし、この試合を通してできるところ足りないところも分かっただろうから、今後に期待したい。
―4年間の大学バレーを振り返って
他の大学ではできなかったことがここではできた。この4年間を乗り越えられたならこの先、何があっても大丈夫だろうと思えます。そして何より良いメンバーの出会えました。
【取材・記事:宮田脩平、中村心美】

